戸田市氷川町2-11-11 |
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多福院をでて、もときた道へ戻り、五差路にでる。
ここから中央通りを20分ほど行くと、王子信用金庫が左にみえる。ここから200mほど先を左に入ると、すぐ右手に寺院の建物がみえる。 高床式の大きくて立派な建物なのだが、長い間しめきってあるようで、手入れがされていない。中をのぞくと障子がすぐ前にあり、奥はみられないが、 上の方に大聖不動尊と書かれた赤く長いちょうちんが下がっているのがみえる。ところが、この寺のどこを探しても金剛院の文字がみえない。 扁額も外には見当たらず、寺の正面には小さいが鰐口が下がり、右手軒下には半鐘が下がっているのがみえるだけである。 敷地は千坪くらいあるのではないだろうか。建物の前が広場になっていて、ここで子供を遊ばせている近所の奥さん達にきいても、何という寺かわからないといっている。 墓もみあたらないので裏を探してみると、ブロックをつんで境界にしたその外に、墓石がわずかにみられるだけである。 寺院の隣に、平屋建ての家があるが、雨戸がしめたままで、表札も出ていないし、誰も住んでいないようである。何度ここを訪れても同じ状態だった。 この金剛院の左手に長い参道をもつ新曽氷川神社がある。 ひっそりとした奥の神社の脇に、戸田市天然記念物の夫婦柿がある。 土地が高くて庶民に手のとどかないこんにち、両方の土地を有効に利用できないものか、などとつい不心得なことを考えたりする。 平成5年の酉年、ここを訪れると、このお寺の扉が開かれていた。奥の朱塗りの宮殿の中に60pほどの不動尊が二童子をしたがえている。 角塔婆はたてていないが、三、四人の婦人達は念仏講の仲間で頼まれてきているとのことだった。(高島英一著より) 2009年9月7日参拝 御詠歌 あふくへし ひゝに新にそふめくみ にきはしけなる 金剛のみね |
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