さいたま市浦和区常盤1丁目4番23号
稲荷社のすぐ先に、浦和上不動堂がある。
入口に成就院(上等)の表示がある。玉蔵院あたりが中で、その先が下になり、中仙道の京に近い方を上と呼んだ風習が、今に残っている。
ここは玉蔵院の隠居寺とも聞いたことがある。本堂左手に、瑠璃堂(薬師堂)があり、中の立派な宮殿に薬師如来が、その右の厨子には、不動尊がまつられている。
扁額は内にも外にもみえない。この不動堂の左手から裏手にかけて広大な墓地がある。
寺の入口からは想像もつかない。奥行きの広さである。
瑠璃堂の前の石造物の中に2mあまりの高さの灯篭型六地蔵が一体おかれている。
上部の灯篭部分に、高さ30センチの地蔵尊を浮き彫りしたもので、両方に元禄(1688年と1704年)の文字がみえる。
六十七番と六十九番のそれとは形が異なるが、珍しい。
話が前後するが、成就院といっているのはなぜか、玉蔵院のご住職に伺うと、昔、御殿山という所に成就院があり、 廃寺の折、仏像等を玉蔵院に収容したとのことであった。
この御殿山とは現在常盤公園のことで、徳川家康が浦和に鷹狩にきた際の御殿跡である。
たまたま市役所内に所蔵されていた浦和宿絵図文化8年により確認された。
この絵図には、御殿跡林となっており、慶長16年建物はこわされ、表門は玉蔵院に下げられたものらしい。
成就院もこの絵図の現在地に記載があるから、文化年間以前から成就院の中に不動堂があったのであろう。
北足立八十八ヶ所観音霊場87番札所
足立百不動尊71番札所
高島英一著より

2009年7月9日参拝

御詠歌不明

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